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映画:花戦さ 野村萬斎さんの池坊専好(ネタバレ)

花戦さ(2017年公開、野村萬斎さん主演)

 

 本日もネタバレですので、ストーリーを知りたくない方はスル―でお願いいたします。m(__)m

 

映画『花戦さ』オフィシャルサイト

 

映画「花戦さ」オフィシャルブック

 

 

 めずらしく立て続けに3本、邦画を観に行きました。

 

partire.hatenablog.com

  

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 その3本となる、この「花戦さ」は花を愛する者のひとりとして、花での戦さがどのようなものかと思い、観に行ってきました。

 

 池坊の花(華、でしょうか?)も観てみたかったですし。

 

トーリーについて

 

 「花戦さ」ですから、清らかで美しい花を用いた戦さならば、暴力的なものでない納め方になるというのは、だいたい読めますよね。

 

 まぁ、そのとおりのストーリーでした。

 

 主人公の池坊専好と交流のあった利休や、専好を慕っていた幼馴染みを含む、罪のない町民たちを斬らせてしまう暴君に成り下がってしまった豊臣秀吉を、専好が花で諫めるというものです。

 

 ですが、最後のあの戦さの顛末は、「普通は秀吉に殺されてしまうだろう」と思いましたが・・・。

 

 

 そして、利休と秀吉の有名なエピソードの、利休の茶室に秀吉が招かれた際に、秀吉が見るのを楽しみにしていた朝顔のたくさんの花がすべて切られて、茶室に茶花として一輪しか活けられていなかったというものがあり、こんなかんじだったのかな・・と興味深かったです。

 

 植物の歴史まで詳しくないのですが、この映画で朝顔は薄い黄色でした。

 

 この時代の朝顔は、この色だったのでしょうか。

 

 

 さて、自分と相いれない利休の頭を、秀吉が、足袋を履いた足で床にグリグリと踏みつけるシーンで、とても嫌な気持ちになりました。

 

 この時代にもパワハラありかと。

 

 いやですねぇ。。

 

 

キャストの皆さん

 

 主役の野村萬斎さんの演技がコミカルで、顔の表情筋の動かし方(!!)など、とても個性的でした。

 

 萬斎さんの映画では、ずいぶん前に、「陰陽師」の安倍晴明役の萬斎さんを観て以来です。

 

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 「陰陽師2」も観に行ってしまいましたヨ。

 

  当時映画を観た時、萬斎さんは、姿勢が良くて丹田に力が入っている、身体に軸があるカッコいい人だと思いました。萬斎さんが演じているなら狂言も観に行きたいと思ったりしました。

 

 映画は、陰陽師2」の出来は、「陰陽師」に比べて、よくなかったと記憶しています。

 

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 カッコイイ萬斎さんが、どちらかというと三枚目の専攻を演じて、新しい役の幅を広げたという感じなのでしょうか。?

 

 自分が知らないだけで、今までもそういう役があったのかもしれないですが・・。

 

 

 織田信長役の中井貴一さんは、好きな俳優さんですが、信長役には少し年齢が高いかもしれないと思いました。ちょっともう、顔がぷっくりしてしまっているので、精悍さが足りないのではないかと。。

 

 ただ、秀吉に、

 

 「武人というもの、茶と花と人の心を大事にせよ」

 

  と言っていたので、このセリフを言うのなら、中井貴一さんが適役だったのかなと思いました。

 

 

 利休を演じた佐藤浩市さんは、濃い顔があまり好きではないんですが、どんな利休を演じるのかなと思っていました。

 

 残念ながら、自分は、この映画を観ても、佐藤浩市さんと「侘び寂び」があまりリンクしなかったです。

 

 もうちょっと、枯れていた方がいいんじゃないかと思いました。

 

 上手く言えないですが・・・

 

 

 石田三成役で、吉田栄作さんも出演されていました。

 

 思いきり洋物の顔の栄作さんには、この役は合わなかったように思うのですが、どうでしょう。。

 

池坊の花について 

 

 六角堂の仏様の前に行けられる、華やかな立花や、信長や秀吉に献上した(という言い方でよいでしょうか?)松の大砂物など、いろいろな活け花を観ることができて楽しめました。

 

池坊立華入門 (1973年)

 

 ひとつ、利休が大茶会で庶民にお茶をふるまっているとき、利休の後ろに専攻が利休からインスピレーションを受けたのか、「花、わらう」というテーマで花をたくさん活けたのですが、これが少し洋の雰囲気もあったように見え、当時の活け花の様式としてあったのかどうか、興味を惹かれました。

 

 その花のなかには、ピンポンマムもあって、自分が知らないだけで、このような花もすでにあったのかなと思いました。

 

さいごに

 

 利休も秀吉も専好も、「花はどれも、それぞれに美しい」ということで、考えが一致しています。

 

 専好は、これを用いて秀吉を諫めるわけです。

 

 映画とは関係なくなってしまうかもしれないですが、花を愛でたり、フラワーアレンジをしたりする自分がこのセリフを聞いて思うことは。。

 

 「花はどれも、それぞれに美しい。」

 

 「でも、それぞれに美しい花が、他の花と組み合わせると、その組み合わせによっては、良さがさらに生かされたり、時には殺されたりしてしまう。」

 

 これを、ずっと興味深く考えています。

 

 

お題「最近見た映画」

 

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